ゲスト:九州大学”創食倶楽部” 竹内 太郎さん【COMI×TEN by ザクロ屋】
毎週火曜日11:00~11:25 ON AIRのコミュニティラジオ天神 <COMI×TEN> FM77.7MHz では、毎回、素敵なゲストをお招きし、ナチュラルでオーガニックな食&ライフスタイルの提案と内側からキレイになれる美や健康などさまざまな情報を番組の中でご紹介しています♪♪
2018年5月22日(火) 放送のCOMI×TEN (コミてん) には、九州大学 "創食倶楽部” の竹内太郎さんをゲストにお招きして ”創食倶楽部" 対談企画の「おいしいはなし」の活動内容や、今の時代に失われつつある「人と人のつながり」、そして「本当の豊かさ」とはいったい何なのか?についてお話していただきました。
九州大学"創食倶楽部”とは?!
九州大学・博士課程教育リーディングプログラム「持続可能な社会を拓く決断科学大学院プログラム」を統括している比良松 道一先生のもとで学ぶ九州大学の大学院生が立ち上げた ”創食倶楽部”。
一般の方々に向けて、九州大学「創食倶楽部公開セミナー」や創食倶楽部対談企画「おいしいはなし」を定期的に開催しています。
「どこにでもあるけど、どこにでもない」(Normal but Special.)
「おいしいはなし」そのもののコンセプトは、「どこにでもあるけど、どこにでもない」(Normal but Special.)
そんなコンセプトをもとに食の大切さだけでなく、食材としっかりと向き合いながら、素材そのものだけでなく、産地や製造方法にもこだわり真面目に頑張っていらっしゃる方、またご自身の仕事に対しても確固たる「信念」と「誇り」を持って一生懸命取り組み続けている方を応援しています。
「どこにでもあるけど、どこにでもない」(Normal but Special.)
こんな時代だからこそ、”何でもないこと” が、実は一番 ”難しい" のかもしれませんね。
水の波紋のように広がる「ご縁」
たった1人の学生からスタートした”創食倶楽部”ですが、熱い想いを持ってお仕事をしている方を応援しているだけではなく、モノに対して、また人に対しての接し方や考え方も本当に素晴らしく、心から尊敬できる方々をいろんな人たちに紹介して、人と人、人とモノのご縁をつなぎ、そのご縁が「水の波紋」のように広がっていく!そんな素敵な活動を行なっています。 ”創食倶楽部” 対談企画「おいしいはなし」もその活動の1つとなっているようです。
直接会うことの大切さ
”創食倶楽部” 代表の竹内太郎さんは、自ら足を運び、実際にその方たちにお会いすることで、その方たちの働き方だけでなく、お一人お一人のお人柄、内側からにじみ出る想い、その方たちの生き様を、その方たちの表情やそこに流れる空気、それぞれが醸し出す雰囲気の中から直接肌で感じとっているようです。自分の目で確かめ、まずは自分で感じること、それがとても大切なことなのかもしれませんね。
今、この時代に失われつつあるもの
九州大学の大学院生でもあり、 ”創食倶楽部”のフロントマンとして活動している竹内 太郎くんが大切にしているのは、今の時代に失われつつある「人と人のつながり」、そして「丁寧な生き方」。
経済的にも豊かになり、何でも手に入る便利な世の中になったはずなのに、なぜか?心に「余裕」がなく、誰もが常に何かに追われている感じがするのは一体なぜなのでしょうか? 時代の移り変わりの早さはもちろんのこと、あっという間に時が過ぎ、せかせかと忙しく日々を過ごすだけの毎日。そんな殺伐とした世の中で、今、何を見直し、何を大切にしていかないといけないのか? "創食倶楽部” の活動は、まさにそんなことを問いかけているような気がします。
"創食倶楽部” の活動にどんな意味があるのか?
技術の進歩とともに、大量生産、大量流通、大量消費が当たり前の世の中になり、便利な加工品をはじめ、化学物質や添加物だらけのモノが一般的になっている現代社会において、作り手の ”想い” や ”こだわり”、生産の現場やその工程、出来上がるまでの"大変さ" や 作り手の"苦労" などが見えにくくなってしまっている時代だからこそ、 "創食倶楽部” の活動には大きな意味があるのだと思います。
日本人が本来ずっと大切にしてきた "おもてなし” の心や ”分かち合い” "助け合い" の精神、"人と人とのつながり" などを "創食倶楽部” の活動を通して、もう一度、見直すきっかけになるといいですね。
本当の豊かさとは?
今は便利な世の中になり、私たちの生活が豊かになったことで、お金を出せばたいていのものは何でも手に入る時代になってきました。しかし、物質的な面で生活は豊かになっても、今の生き方に不満や危惧を抱く人も多く、環境破壊や精神ストレスが蔓延している現代社会の中で、私たち自身、果たして ”人間として” 本当の意味で豊かな生活を送ることができているのでしょうか?
”こだわり” がなくなると...
便利さや利益だけを追求し、昔の職人さんが持っていたような ”こだわり” を捨て、出来上がったモノがただ無機質で 何の ”こだわり” も ”想い” 入っていないモノになってしまった結果、私たちはそこから何を得て、何を失ってしまったのでしょうか?
便利さを追求すると、”こだわり” を失い、”こだわり” を失うと「人生」そのものはつまらなくなります。物質的豊かさにはない「心の温かみ」を感じること、そんなことを "創食倶楽部” の活動は教えてくれているような気がします。
”会話” の中から見えてくるもの
"創食倶楽部” フロントマン 竹内 太郎くんが大切にしているのは、"信念” や ”こだわり” を持ってご自身のお仕事に取り組んでいる方とのコミュニケーションです。何でもない会話の中に、実はその方の仕事に対する "想い” やその人なりの "こだわり"、私たちにはわからない ”ご苦労” や "大変さ" 、そこに至るまでの道のり、裏側に秘められた "ストーリー" をうかがいしることができます。それは相手との会話の中でしかわかないことでもあり、同時にそれを知ることによって「同じものがまた違ったものに見えた」という経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
人と人との "つながり"
昔は、特に用事がなくても見知らぬ他人に話しかけたりということもありましたが、今では余計な関わりを持つことを嫌う方も多く、スーパーのレジですら ”セルフレジ” が登場し、お店の方との "やりとり" や "会話" が面倒だと思う方も多くなっているようです。
人と人との「つながり」が薄れてきている現代社会だからこそ、九州大学 "創食倶楽部" のような活動がもっともっと広がり、人とのつながりを通して、私たちの「心」がもっと豊かになっていくといいですね。
創食倶楽部対談企画「おいしいはなし」
(※写真:「 和菓子屋 このわ」さんの HPより )
”創食倶楽部” 対談企画「おいしいはなし」では、毎回、素敵な生産者さんをゲストにお招きしてお話会や対談、販売会などを行なっています。またそれだけでなく、ゲストの素敵なお話にプラスして、その生産者が作ったものを使って、美味しい "昼食" と "おやつ" まで用意してくださっており、ダブルで楽しめる会となっています。
”創食倶楽部” 対談企画「おいしいはなし」を通して、自然と人間の関わり方、本来の美味しさを追求する尊さ、仕事との向き合い方、地域との向き合い方、人間としての生き方などいろいろな意味で考えさせられることもたくさんあり、それをきっかけとして、今までの "価値観” が変わった!物事の考え方が変わった! 自分の選択が変わった!という方も多いようです。
「和菓子 このわ」の"こだわり”
毎回、「おいしいはなし」の中で、お茶菓子の提供をしてくださっている「和菓子このわ」さんでは、創業以来ずっと機械を使わず、1つ1つ手作業で丁寧に小豆を濾した自家製の"こし餡" を作っています。この” こし餡” を仕上げる作業にはとてつもない "手間" がかかるにも関わらず、なぜこの方法にずっとこだわり続けているのでしょうか?
”こだわり" 抜いた「このわ」の ”こし餡"
店主の中澤 力さんのブログにも記載がありますが、この1つ1つの工程を手作業で行うことによって、季節によって変化する小豆の状態を常に確認でき、手作業で練り上げることによって、小豆のでんぷん質を傷つけることなく、舌触りの良いさらっとした餡に仕上げることができるのだそうです。1つ1つに手間をかけるからこそ、「和菓子 このわ」さんの理想とする色薄で品のある ”こしあん” に仕上がり、食べた時に甘さを感じさせない ”こし餡” になるのだそうです。
そこまで ”こだわり” 抜いた餡を使うからこそ、創業以来、ずっと通ってくださるお客様が多いのかもしれませんね。
利益や効率化を優先したやり方ではできない!
常に素材と向き合い、素材の味を最大限に生かす方法を経験の中から生み出した技があるからこそできることであり、利益や効率化を優先する経営者であれば、きっと誰もこんな面倒な作業はしないはず!と思えるほど大変な作業を毎日欠かさず繰り返している中澤 力さんの姿勢には本当に頭が下がります。機械は使わない!生餡所からは仕入れない!とあくまでも自家製の ”こしあん” にこだわり続け、複雑な副材料や工程はいっさい加えず、ありのままの食材を活かしていく。それが「和菓子このわ」さんの ”こだわり" であり、その ”こだわり” が「和菓子 このわ」さんの "いちご大福" にも見事に現れているのではないでしょうか。
すべて ”手包み” をする理由
旬の食材を味わうということ、季節そのままを味わうということを大切にされている「和菓子 このわ」さんでは、材料だけでなく、素材のバランスもとても大切にされています。"いちご大福" に使う3つの素材の中で何が主であるのか? 食べた時に主となる素材の味をしっかりと感じてもらうためにはどうすればいいのか? そんなことまで中澤 力さんは考えながら、素材1つ1つを丁寧に選んでいるようです。また、2Lサイズの博多あまおうの果肉が潰れないように、機械ではなく、すべて「手包み」で "いちご大福” を作っていくというお話でした。
ガブリとイチゴを食べた瞬間に感じる一体感と、丁寧に手作業で濾した自家製の ”こしあん" が、博多あまおうの甘さを絶妙に引き立ててくれるのは、手間がかかっても "こだわり” 抜いた製法と長年の経験の中から培われた技がその中にギューっと閉じ込められているからだと思います。
「うきはの山茶」との出会い
”創食倶楽部” 対談企画「おいしいはなし」でも紹介された「うきはの山茶」さんは、有機茶葉の生産・製茶・販売までほぼ全て家族経営で行なっていらっしゃるお茶屋さんです。
「おいしいはなし」を通して「うきはの山茶」さんを知った「和菓子このわ」の中澤 力さんは、わざわざ浮羽まで足を運び「うきはの山茶」さんを訪れ、茶葉を購入し、お茶の抽出温度と時間等を教えてもらったそうです。中澤 力さんのすごいところは、お茶の種類を理解し和菓子の材料としての可能性を追及した結果、それを「和菓子 このわ」の材料として取り入れ、「うきはの山茶」さんの素材を最大限にいかした ”茶づくしのパフェ(うきはの山茶)" として違う形で、「うきはの山茶」さんの魅力をたくさんの方にお伝えしていったところです。
「和菓子 このわ」の店主 中澤 力さんが、日頃から真剣に素材と向き合い、製法にも "こだわり" 続けているからこそ、他の方のご苦労や、その方の仕事に対して姿勢、努力が手に取るようにわかり、それが今回のような形で、中澤 力さんの心を大きく動かしたのかもしれませんね。
すべては小さな "きっかけ” から
「どこにでもあるけど、どこにでもない」(Normal but Special.) 九州大学 "創食倶楽部” の「おいしいはなし」では、小さな ”きっかけ" から人と人との「ご縁」が繋がり、またそこから小さな「ご縁」が繋がっていく。何気ない会話の中から生まれる「人と人のつながり」が、”水の波紋” のようにまたそこからさらに広がっていく!そんな素敵な人とモノの ”つながり" がどんどんと生まれています。もし機会があれば、九州大学 "創食倶楽部” 対談企画「おいしいはなし」に皆さんもぜひ参加してみてくださいね。
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